電験対策 学習アウトプット第11弾 電流による磁界2

前回は磁界の大きさについて法則を説明しました。

今回から3回は具体的な例を挙げて、磁界について考えたいと思います。

直線状導体に流れる電流が作る磁界について、その方向と大きさについて考えます。

磁界の向きは電流の向きに対して右ねじの方向になります。図で言うとクロス方向です。

磁界の大きさはアンペア周回路の法則より、閉曲線を導体の一周分と考えると、微小部分の磁界の大きさΔHはどこでもH[A/m]となります。

また、円周なのでΔlの合計は2πrです。

 微小部分×接線方向の磁界の大きさの和=閉曲線内の電流

よって、H×2πr=I1となり、磁界の大きさH=I1/2πr[A/m]となります。

 

ところで、直線状導体の中と外で次回はどのようになるでしょうか。

導体の外については上記と同様です。

問題は導体内です。

導体内の磁界の大きさも上記と同様に、磁界の作る閉曲線と電流の大きさで考えることができます。

導体内ということは導体の半径よりも短い半径の円を考えます。

導体半径をa[m]、導体内の任意の閉曲線円の半径をr[m]とします。

磁界の大きさは円周のどこでもH[A/m]です。

閉曲線円の円周は2πr[m]です。

電流の大きさは、導体半径a[m]の時にI1[A]流れていたということは、r<aなので、

表面積分減るということになります。

つまり、導体の断面積比で流れる電流が減ることになります。

導体の断面積:閉曲線円の面積=導体電流:閉曲線円の中の電流

となります。

よって、閉曲線遠の中の電流は、I1×πr^2/πa^2となります。

したがって、導体内の磁界の大きさはH=rI1/2πa^2[A/m]と求められます。

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