電験対策 学習アウトプット第16弾 磁界中の電流に働く力2

今回は前回に引き続き、電磁力について説明します。

改めて電磁力について考えると、電流と磁界から力が発生するということは、電気エネルギーを運動エネルギーに変換していることになります。

図に示している方形コイルは電流を流すことで回転します。これはモータの原理となり、理解しておくことが重要かと思います。

では順を追って説明します。

方形コイルをN極とS極の間に置き、図の方向にI[A]の電流を流します。

方形コイルが磁界の向きに対して水平に置かれているとき、左側の導体はクロス方向に電流が流れているので、フレミング左手の法則より、下向きに電磁力が働きます。

右側の導体はドット方向に電流が流れるので電磁力は上向きとなります。

電磁力の大きさはF=I×B×a[N]となり、トルクTはT=I×B×a×b[N・m]となります。

この力が働き、コイルが動きます。

動いた後の力は電磁力は変わりませんが、回転に寄与する力は回転方向の成分となるため、回転の方向と電磁力が働く方向の成す角をθとします。

回転方向の力は、F’=F×cosθ[N]=IBa×cosθ[N]となります。

よって、トルクT'=IBab×cosθ[N]となります。

さらに、コイルが動くとコイルは垂直になります。

このとき、電磁力Fの大きさは変わりませんが、回転方向の力はゼロとなります。

 

0<cosθ<1のため、方形コイルが水平の時が最大の力がかかり、垂直になったときに最低0[N]となります。

 

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