電験対策 学習アウトプット第17弾 磁界中の電流に働く力3
今回は、電流が作る磁界が別の電流に及ぼす電磁力を求めたいと思います。
図のように平行に導体があり、それぞれI1,I2[A]が流れています。
まず、I1が作る磁界がI2に及ぼす電磁力を考えます。
(単位長さ当たりとします)
(Ⅰ)I1から距離r[m]離れた点の磁界の向きと大きさを求めます。
図中から電界の向きはクロス方向です。また、磁界の大きさはアンペア周回路の法則よりH1=I1/2πr[A/m]となります。
磁束密度B[T]=μHのため、B1=μI1/2πr[T]となります。
(Ⅱ)この点にI2を置いたとき、電磁力の働く向きと大きさを求めます。
電流は上向き、磁界の方向はクロスなので、電磁力が働く方向はフレミング左手の法則より左向きになります。
大きさは、F=I×B×lなので、F=I2×μI1/2πr×1[N]となります。
よって、F=μI1I2/2πr[N]
I2が作る磁界にI1を置いたときも考え方は同様で、導体同士が引き合う方向に力が働きます。